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忙しいWeb担当者に!知っておきたい2015年のBtoB企業向けWebトレンド解説セミナー セミナーレポート

2015年3月3日に「BtoB企業向けWebトレンド解説セミナー」と題して、2014年に関心の高まったテーマ、また、2015年以降に注目されるであろうテーマについて解説を行うセミナーを開催しました。
80分のセミナーを前後半2名の講師で担当させていただきました。

Web業界に影響を及ぼす一般トレンド

講師:山方理佳子

講師プロフィール
山方理佳子
NECマネジメントパートナー株式会社
マーケットコミュニケーション事業部 シニアプロデューサー

Web業界で良く耳にするようになったキーワード・トレンドワードを各社の調査情報等を参考にご紹介させていただきました。

1つ目は、デジタルメディア・デジタルマーケティングの影響力が年々増大している話題です。

アドビのグローバルマーケターに対する調査(2013年実施)では、「この2年間で過去50年間よりもマーケティングが大きく変わった」と76%のマーケターが答えました。(出典1

同じくアドビの日本向けの調査では、媒体別に商品認知のきっかけを5年前と比較した場合に、テレビは80.5%の人が商品認知のきっかけになったと回答し、5.9ポイント減少しています。対して、企業のWebサイトは31.3%の人が商品認知のきっかけになったと回答し、5年前との比較では、17.0ポイントの増加でした。(出典2

商品認知のきっかけは、テレビや新聞などの従来メディアのシェアが5年前との比較で減少傾向にあるのに対し、Webサイトやソーシャルメディアなどのデジタルメディアのシェアが増加し、存在感が増していることを確認しました。

メディア接触時間を見ると、博報堂DYパートナーズの調査では、テレビの接触時間が一日あたり157分でほぼ横ばいで推移しているのに対し、インターネットの接触時間は年々高い率で伸びており、2014年には143分とテレビの接触時間に迫っています。(出典3

インターネットの接触時間の伸びに比例するようにインターネット広告費も伸びており、電通の調査では、2014年にインターネット広告費が1兆円を超えました。(出典4

2つ目は、スマートフォンの普及です。インターネット白書2015によると、スマートフォンと従来型携帯電話の保有率が2014年9月に逆転し、10代20代の世代では、PCよりもスマートフォンを使う割合が高くなっていました。(出典5

3つ目は、ガートナーの「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル」をご紹介しました。今後数年ほどで主流になると予測されるテクノロジとして、「ビッグ・データ」「マルチチャネル・キャンペーン管理」「モバイル・コンピューティング」「クラウド・コンピューティング」「オフショアリング・アプリケーション開発」を挙げています。(出典6

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは言葉の通り、「コンテンツ」を活用した「マーケティング活動」であり、(1)ターゲティング、(2)顧客理解、(3)継続的な関係構築、(4)ロイヤリティ向上を行う施策であると定義させていただきました。
 
コンテンツマーケティングは、お客様の検討プロセスに応じたコンテンツを作ることによって、お客様がコンテンツに接触しやすくなり、購買ステップを次に進めやすい施策である、というイメージを持っていただけるのが良いと思います。

コンテンツマーケティングが注目されている理由のひとつとして、日本ブランド戦略研究所の調査によると、BtoBユーザーが製品・サービス購入のために参照する情報源として、54.2%の方が企業Webサイト(PC)を利用していると回答しており、他のメディアを抜きん出ている調査結果をお見せしました。(出典7

また、Googleの検索エンジンの機能改善が日々進んでおり、ペンギンアップデート、パンダアップデート、ハミングバードと呼ばれるアップデートが実施されている中、SEO施策としてもコンテンツマーケティングが有効であることをご説明しました。

次に、エコンテのコンテンツマーケティングを実施している方へのアンケート調査から、コンテンツマーケティングの実施理由の1位はブランド認知であり(回答率67.2%)、取り組んでいる施策の1位はソーシャルメディアで62.3%。効果があった施策1位もソーシャルメディアで49.2%でした。(出典8

以上の状況から、(1)近年のWebサイトリニューアルやサイト拡充を行う際は、デザイン見直しや役割再定義なども重要ですが、コンテンツマーケティングが中核にある。(2)コンテンツマーケティングは自社Webサイトが基本だが、ソーシャルメディアとも相性が良い。と結論づけました。

コンテンツ

2014年に話題になったコンテンツの制作手法を含め、よく利用される作成手法をご紹介しました。具体的には、ブログ、動画、ホワイトペーパー、ウェビナー、メルマガ、シュミレーション(ゲーム)、調査レポート、マンガ、インフォグラフィック、eBook、キュレーションを解説しました。

コンテンツ制作手法別に見ると2015年度は動画が注目されます。

あとらす二十一の調査によれば、日本を代表する企業225社のうち、66%の企業で動画が活用されていて、トップページだけでなく、製品・サービスカテゴリ、ニュース・企業情報カテゴリ、IRカテゴリにも動画が活用されていました。(出典9

動画のトレンドとしては、(1)視聴しやすい短い動画が主流に、(2)動画のSEO最適化が進む、(3)企業Webサイトでの動画活用が増加する、(4)クリエイティブ力を発揮する動画とカジュアルな動画の2方向に、(5)スマートフォンなどのモバイル環境での視聴が増加する、とご紹介しました。

ソーシャルメディア

ソーシャルメディアは各社のデータからトレンドを概観しました。

ICT総研の推計によると、日本のソーシャルメディア利用者数は2014年末の時点で約6000万人であり、今後も増え続けるとされています。(出典10

ニールセンの推計では、スマートフォンでのツール別利用者は、LINEが3,407万人、Facebookが3,377万人、Twitterが2,865万人です。年代別に見ると、20代ではLINE、Facebook、Twitterともに人気ですが、50代60代になるとFacebookの利用者は多いのですが、Twitterの利用者は少なくなります。(出典11

NTTコムリサーチとループス・コミュニケーションズの共同調査では、ソーシャルメディアを活用している企業の場合は、Facebook、Twitter、YouTubeの順で利用度が高いことが示され、特に、BtoB企業ではFacebookが採用されている割合が高い傾向をご紹介しました。(出典12

ソーシャルメディア運用の目的は、主にブランディングであり、実行している施策は業界に関する有益な情報を流している等です。(出典12
これらの傾向は、コンテンツマーケティングの実施目的と重なりが多く、ソーシャルメディアとコンテンツマーケティングは切っても切れない関係にあるようです。

マーケティングオートメーション

講師:萩原武嗣

講師プロフィール
萩原武嗣
NECマネジメントパートナー株式会社
マーケットコミュニケーション事業部 アナリスト

マーケティングオートメーションは、案件を作り出す機能であり、案件のプロセス管理を行うSFA(Sales Force Automation : 営業支援システム)へ受注確度が高い見込み顧客の情報を渡すまで、すなわち営業活動の前半部分を担う機能と位置付けられます。
 
マーケティングオートメーションの機能を、(1)メール配信、(2)ウェブページ作成、(3)入力フォーム制作、(4)顧客行動履歴(アクセス解析)、(5)顧客リスト、(6)ターゲット抽出、(7)SFA連携の7パーツに分解しました。これらの機能は新たに発明されたものではなく、いままで使われていたパーツです。マーケティング活動の効率化を目的として各パーツを組み合わせたツールがマーケティングオートメーションのツールです。
 
前述のコンテンツマーケティングとマーケティングオートメーションは何が異なるのかを整理します。コンテンツマーケティングはインバウンド、つまり見つけてもらう施策の要素が強く、広報部門と相性が良い施策と言えます。マーケティングオートメーションはアウトバウンド、つまり届ける施策の要素が強く、マーケティング部門や営業部門と相性が良い施策と言えます。コンテンツマーケティングとマーケティングオートメーションの互いの利点を組み合わせて連動して実施できれば、より大きな効果が期待できます。

ツールベンダーの整理です。米国製のオラクル、マルケト、ハブスポットの3社がよくメディアにも登場する代表選手です。次にセールスフォームドットコム、シナジーマーケティング、シャノン・マーケティング・プラットフォームなどが比較的よく話題にあがるかと思います。2014年は、エロクア、マルケト、セールスフォース・ドットコムの3社が日本で本格的な営業活動を展開し始めました。2014年は日本のマーケティングオートメーション元年とも言われています。
 
次に当社のマーケティングオートメーションの取り組みを簡単に紹介させていただきました。

DMP(Data Management Platform)

DMPはデジタルマーケティングの中核となる基盤として期待されていて、基本機能は、データの蓄積、分析、セグメントです。
 
DMPに入れるデータは、(1)データセラーと呼ばれる会社が販売する匿名の情報、(2)SNSの発言、(3)自社が実施したデジタル広告の結果、(4)自社Webサイトの行動履歴、(5)自社の開催したイベントの申込み・来場等の情報、(6)メルマガやECサイトの会員属性、(7)自社サービスの購買履歴などです。
 
これら情報をインプットして、期待されるアウトプットは、(1)マーケティングの費用対効果の明確化、(2)顧客分析を商品開発等に活かす、(3)デジタル広告のパフォーマンス向上、(4)自社サイトのパーソナライズやレコメンデーション、(5)自社メルマガのパーソナライズなどになります。
 
特に、デジタル広告のパフォーマンス向上が期待されており、大きなお金が動くこともあって、急速にDMPへの関心が高まっています。
 
DMPの基本機能は、蓄積、分析、セグメントなのですが、この機能を持つ代表的なツールがアクセス解析ツールです。また、メール配信ツールやマーケティングオートメーションツールも近い機能を持ってますし、最近の高機能なCMSも同様です。デジタルマーケティングの象徴としてDMPの話題があがりますが、実際の活用現場では、様々なシチュエーションでこの、蓄積、分析、セグメントが活用されつつあることを示しているのではと思います。この傾向を言い替えると、デジタルマーケティングはデータの活用を通して、One to One マーケティングを実現する環境に近づきつつあるとも言えます。

次にDMPの主な国内ベンダーを整理してDMPのセッションを締めくくりました。

アクセス解析

アクセス解析のテーマは、Google アナリティクスの後継バージョンである、ユニバーサル アナリティクスの話題に絞りました。

2014年4月にユニバーサル アナリティクスが正式リリースされました。ユニバーサル アナリティクスで得られるメリットは主に3つです。(1)マルチスクリーン、マルチデバイスで複数のアクセスを同一人物であると識別できる、(2)アクセス解析以外のデータを取り込める、(3)設定が簡易化された。

上記(1)のマルチスクリーン、マルチデバイス対応は、各スクリーンや各デバイスからのアクセス情報をユーザーIDに紐付けする事が出来る機能です。ECサイトなどを運用しており、ユーザーIDの仕組みを既にお持ちの場合は容易に活用できそうですが、一般的な企業Webサイトの場合は、ユーザIDの仕組みを持たいのでその恩恵を受けるには、ユーザIDのデータベースを持つというひと仕事が必要になります。

上記(2)のアクセス解析以外のデータの取り込みは、前セッションで紹介したDMPの機能と重複しており、ユニバーサル アナリティクスもDMPの領域を視野に入れていると言えます。

Google アナリティクスのサポート終了時期はまだ明確にはなっていませんが、2015年から2016年の2年の間に実行することを計画しておいた方が良さそうです。(出典13

クラウドサーバ

企業Webサイト等のWebサービスがサーバに求めるスペックは、(1)低コスト、(2)早いサービス立上げ、(3)急なアクセス増加でもサービス停止させない、(4)災害時のサービス継続、かと思います。

サーバに必要なコストは、サーバのスペック選定によるので、クラウドだから安くなるとは言えません。ただし、クラウドサービスは一般的に大規模なサーバセンターの資源を多くのユーザで効率的に共有しようとの思想にもとづいているので、スケールメリットが得られます。

アマゾンのクラウドサーバである Amazon Web Service (AWS) では、利用料金が3年間で半額になるペースで値下げしているそうです。(出典14

クラウドサーバのサーバ選定は、自身で管理画面にログインして、欲しいリソースを選択するボタンを押すだけで、サーバが立ち上がったり、スペックの変更が出来ます。クラウドサーバは素早いサービス立ち上げに役立つと言えます。

操作は簡単なのですが、サーバやネットワークの仕組みを理解していないと取り返しの付かないミスを起こしてしまうので、専門スキルをお持ちの方のサポートは必須です。

クラウドサーバの最も大きな特徴は、運用開始後にリソースの追加・削減ができる事です。急なアクセス増加時にネットワークやサーバのスペックを上げて、サービスを停止させずに継続することが容易です。

災害時のサービス継続は、BCP(Business Continuity Plan)と呼ばれます。本来はビジネス自体の継続性をいかに担保するかですが、ここではWebサービスを継続させることとします。仕組みは様々ありますが、例えば、東京に所在するサーバセンター付近で大災害が発生するケースを考えると、東京以外、例えば大阪のサーバセンターにバックアップ機能を立ち上げて、被災時は、大阪にあるバックアップサーバに切替える仕組みを構築することが考えられます。このような仕組みはクラウドサービス登場前に自前で構築するには大変なコストが必要でしたが、クラウドサーバの登場で導入のハードルが下がりました。

クラウドサーバの最後は、セキュリティに関する話題です。

セミナー開催日の1週間前に富士通の事例でプレスリリースが出ていましたので紹介します。富士通は栃木県小山市の住民記録、税、国民健康保険の管理システムをクラウドに乗せました。これにより、トータルコストを約2割、電力使用料を約3割の削減を見込んでいるそうです。(出典15

このように、個人情報のような高いセキュリティが求められる情報でも、自社でデータを持つよりも信頼できるベンダーに預けた方がセキュリティが高まると考えるケースが増えてきています。

まとめ

2015年のBtoB領域のWeb関連業務のトレンドとして2点にまとめさせていただきました。
(1)企業Webサイトはマーケティングツールの役割が増える。
(2)Web担当は他部門連携(企画・広報・営業・情報システムなど)機会が増える。
 
このトレンドは、2015年の1年間に限った話しではありません。Webサイトが単なるカタログでなく、営業マンが担う役割をWebサイト上で再現しようとする試みや、各部署で分断されていたデータを連結してマーケティングに活かそうとする試み、クラウドサーバなどの普及で低下するインフラコストなどから、しばらく続く大きな波になりそうです。

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