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【DITAがもたらす3つの効果】

製造部部長さま。ドキュメントの見直しでコスト削減しませんか?

「つぎの新商品には、競合他社に勝つために高価だがあの部品が必要だ。しかし全体コストは上げられない....。」
多くの製造部門マネージャが抱えるこの問題、最初に頭に浮かぶのは部品などの材料費削減だろうが、意外に見落としがちなポイントなのが、実はマニュアルなどのドキュメント制作にかかわるコスト。
近年、それらドキュメント制作費を効果的に削減する手法が、にわかに拡がりつつある。
それが、NECマネジメントパートナーイチ押しのDITAだ。

ドキュメントの制作コストを50%も削減?

DITAは、IBMによって開発された(*1)、XMLをベースとする文書作成管理の国際的な標準規格である。
欧米では、Amazon、Apple、ボーイングなどの大手企業をはじめ、製造業を含むさまざまな業界で広く採用されており、そのコスト削減率が50%とも70%ともいわれている、まさにドキュメント制作効率化の世界標準なのである。

DITAによるドキュメント制作のメリットは、

  1. 執筆時にレイアウトを調整する必要がない。
  2. 共通する情報は1箇所で編集、他からは自動的に流用できる(再利用)。
  3. 1つの原稿を冊子、Webサイトなど複数の用途に展開できる(ワンソースマルチユース)。

これらのメリットは執筆者の工数を削減するだけでなく、編集、管理の負担を減らすこともにもつながる。
すなわち、レイアウト編集はゼロに、実質的な編集費(ページ数)も大幅にカットできるうえに、ファイルの版管理から納品物作成までの負担を軽減できるのだ。

たとえば、シリーズ展開している製品で数種類のマニュアルを発行している場合や、製品を世界各国で展開しており、わずかなバージョンアップでも数ヶ国用のマニュアル改版が要求される場合など、DITAのメリットが大きく活かされるケースだろう。

DITAがもたらす「再利用」のしくみとは

DITAによるコスト削減の核心部分ともいえる「再利用」のからくりについて、もう少し触れておこう。
たとえば1つの製品を、

  • 2ヶ国で展開している
  • 2バージョンで展開している
  • マニュアルを冊子とWebサイトで展開している
としよう。

この場合、1製品から発生するマニュアルの種類は、2×2×2で8種類となる。たとえば、改版時の流用部分が20%だとすると、DITAであれば、この部分のページ編集が発生しない。外注している場合はこの部分まるまるのページ単価が浮くわけだ。

しかしこのようなケースでも、実際の現場では、各マニュアルは個別に執筆され、手動的な再利用(コピー&ペースト)が行われている場合が多い。コピー&ペーストでは、流用だとしても確実にページ編集が発生する。つまり、1製品につき、流用はあるものの8冊分のマニュアル制作費が発生するわけだ。

実際には、数ヶ国で展開、さらに多くのバージョンで展開、50%以上の高い流用率で展開しているケースも少なくない。それらのマニュアルがすべて個別に編集されていたら・・・、そしてそれをDITAによりシステマティックに管理できたら・・・?
もうおわかりだろう。展開するマニュアルが多ければ多いほど、コスト削減の効果が際立つしくみなのである。

具体的な削減例

ではさっそく、コスト削減の例を見てみたい。
上で述べた条件を元にしたDITAによるマニュアル制作コスト削減率を、DITA導入済み企業とDITAを導入していない企業とで、当社のDITA推進チームにシミュレーションしてもらった。

条件

  • 製品:ソフトウェアマニュアル
  • 言語:2言語(日/英)
  • 制作メディア:2種類(PDF/HTML)
  • 種類:2種類(Windows編/Linux編)
  • ページ数:300ページ/1冊
  • 種別:改版
  • 改版回数:3回
  • 改版ページの割合:30%
  • 改版ページのうち再利用可能な割合:20%

コスト削減要因

PDF
日本語版制作費(編集費) 英語版制作費(編集費+翻訳費)
  • 再利用による編集対象ページの減少
  • 編集費(ページ単価)の低減
  • 再利用による編集・翻訳対象ページの減少
  • 日本語版DITAファイルの流用による、編集費(ページ単価)の大幅低減
コスト削減率:2%
(日本語版PDFだけなら20%
コスト削減率:10%
(英語版PDFだけなら26%
HTML
日本語版制作費(編集費) 英語版制作費(編集費+翻訳費)
  • PDF用に作成した日本語DITAファイルの流用による、編集費の大幅低減
  • PDF用に作成した英語DITAファイルの流用による、編集費の大幅低減、翻訳費のカット
コスト削減率:7%
(日本語版HTMLだけなら64%
コスト削減率:35%
(英語版HTMLだけなら90%

つまり以下のような考え方になる。

「ページ数削減 × (編集費削減 + 日英流用 + PDF、HTML流用) = コスト54%削減」

  • 画像の作成・加工費用は除く。
  • この結果は効果をわかりやすく説明するために簡易的に表したものであり、条件によって効果は異なります。

この例では、再利用効果によってページ数の削減率が10%となっている。
さらに、DITAはDTPとは違ってレイアウト編集が不要な上、PDF用に作成したDITAファイルをHTMLに流用できるなど、さまざまなコスト削減要因により、削減率54%と算出されている。

では、再利用率の低い小規模なマニュアルでは、DITA導入の効果は薄いのだろうか?

「いえいえ、レイアウト編集がゼロという利点は大きいですよ。それに、1つのマニュアルの中でも再利用できる部分は思った以上にあるものです。たとえば、1つの注意事項がマニュアル内に何ヶ所も出てきたりしますよね。そういうところを積極的に再利用させると変更漏れや執筆者による表現の違いも防止できるので、結果的に品質も向上するんですよ。」

なるほど、コスト削減と同時に品質も向上させてしまうということか。DITA、恐るべし。

さて今回は、タイトルにも掲げたDITAの「3つの効果」のうち、「コスト削減」にスポットを当ててみた。
次回は、2つめの「管理工数の削減」効果を明らかにしていく。さらに、部門責任者として抑えておきたい初期投資額、技術的な難易度についても踏み込んでみよう。

  • ※1.2004年にIBMからOASIS(構造化情報標準促進協会)に寄贈されている。

2014年7月7日

DITA推進チームリーダー プロフィール
山崎 光彦
NECマネジメントパートナー株式会社 開発支援サービス事業部 テクニカルコミュニケーション部 マネージャー
ドキュメントの改善に向け、DITA推進チームのリーダーとして活躍中。

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