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【DITAがもたらす3つの効果】

どうする!急な仕様変更?グローバル展開製品なのに!

シリーズ最終回の今回は、製品のグローバル展開にDITAがどのように貢献できるのかを、1つの物語の中で体験していただこう。物語は、とある大田区の製造会社から始まる・・・

プロローグ

株式会社ディタ(仮称)は、ある製品シリーズを日本を含む3か国で展開している企業だ。
近々、従来の価格をほぼ維持しながら、機能aを追加した製品Xをリリースする。今回は新たにC国市場への参入も決まっており、この巨大市場における製品Xの成功が、ディタ社の今後を左右するといっても過言ではない。

そして、この重大プロジェクトの製品統括マネージャとして白羽の矢がたったのが、岡田だ。彼のミッションは、品質維持、予算削減を守りながら、4ヶ国展開を成功させるという大役。しかも今回は各国でのリリース時期が密に設定されており、そういう意味では、かなりタイトな開発、製造スケジュールが求められているのだ。

しかし、先を見れば3ヶ国、4ヶ国で弱音を吐いてはいられない。ディタ社は近い将来、D国をはじめ、さらに世界各国での展開を目指している。

今後のサプライチェーンマネジメントを考えると、プロジェクト管理のうえでドキュメントのマネジメント強化は避けては通れない道だった。

その切り札として、岡田が提案、導入したのがDITAだった。

他言語展開の費用が下がるしくみ

ドキュメント管理のパートナー、NECマネジメントパートナーが提示してきたDITAへの移行プランは、導入の全体設計など初期投資こそかかったものの、以降のマニュアル制作費が5割減になるという画期的なものだった。
その内訳を見ると、翻訳費も従来より安くなっている。

岡田は、NECマネジメントパートナーのマネージャ、丸山に尋ねた。
「丸山さん、今回は1言語あたりの翻訳費も今までよりずいぶん安いですよね。どうしてなんでしょうか?」

丸山は答えた。
「結論から言ってしまうと、DITAではDTPが不要だから、ということです。Wordなどで翻訳するときに、意外に工数がかかっているのが書式設定なんです。

たとえば日本語版のWordを使っていると、箇条書きの行頭に2バイトの記号が標準的に使われたりします。海外では2バイト文字は使えないから、その同じスタイルを適用できません」

「ほぉ」

「あと、見出しの行頭文字「第章」っていうのも、言語ごとに書き方が違うんですね。
つまりその言語に応じたテンプレートなりスタイルを用意しなければいけないんですよ。翻訳箇所には都度スタイルを当て直す、実はこれが意外に手間だったんです。

それに、表などのレイアウト調整もあります。セルの幅を、文字が収まりやすいよう、見やすいように調整するじゃないですか。
これまでの翻訳費の中には、ああいう、本質以外の手作業がたくさん入っていたんですよ。で、DITAは直接テキストを入力するだけなので、それらの工数がいっさいかからない。だから料金も抑えられるんです」

「なるほど、翻訳費というのは、そういう作業も込みの料金だったわけですね」

「ちょっとマニアックな話ですが、DITAでは翻訳対象箇所と対象外の箇所をタグで設定できるので、翻訳を依頼する側が『ここは翻訳してください』、『ここは対象外です』というのをいちいちマークしなくていいんです。翻訳者も、翻訳対象だけを翻訳する。これにかかっていた手間もけっこう大きいんですよ。まあ、今回はそのタグ付け分の費用をいただいてますけど。

でも、これは改版するときに活きてきますよ。常に翻訳対象外のところがタグ付けされているありがたさは、実作業者でないとわからないかもしれませんけど……」

「ふーむ、翻訳業務自体もDITAによって効率化されているってことなんですね」

「岡田さんにはポロリしちゃいますけど、DITAだと翻訳支援ツールが抜群に使いやすいんです。しかも我々も使っているE社の翻訳支援ツールは、かなりDITAとの連携が強い。
だから翻訳者からは、かゆいところに手が届くっていう、そういうところで効率がぐんとアップしますね」

「E社といえば、あの世界シェアNo.1の? なるほど、翻訳業界でもDITAが世界標準というわけか」

「ええ。そんなわけで、わたしたちは多言語マニュアルを扱っているお客様には特にDITAをお勧めしてきているんですよ。弊社にとってDITAは、翻訳業務を確実に効率化できる心強い手法なんです」

同時他言語展開への可能性

x月x日。この日は週に一度の進捗会議の日だ。

「今回の仕様の調整を吸収するためのリスケプランがこれだ。やれそうか?」
岡田は開発リーダーの渡辺に聞いた。

「はい、なんとかできそうです」
渡辺は答えた。

「あと、仕様書への反映も忘れずに頼む。直近の仕様書はもうNECマネジメントパートナー社に渡してあるが、今回はマニュアルへの影響も大きいので、2、3日中には出したい」

「いや、仕様書はもう少し待ってもらえませんか?
でないと開発は期日までに終わりません。テスト工程に入れば開発担当も仕様書が書けるので、来週には出せますから」

「来週? それでは彼らは待ってくれないだろう……」

多言語展開のマニュアルの場合、ベースとなる日本語版と先行して翻訳する英語版をいかに早くFIXさせるかがキモとなる。
しかも今回は日本語、英語の後追いで2言語あり、計4言語だ。そんなムチャを言ったら、かえってマニュアルの品質に影響が出てくる……。

「来週ですね、わかりました」
NECマネジメントパートナーのマネージャ、丸山は答えた。

「えっ、今までだったら、そんなのムリだと言ってたじゃないですか? 翻訳の品質が下がるってことはないですよね?」

「大丈夫です。品質を落とすことはありません。DITAだから、従来の多言語展開のマニュアル制作よりも期間を短縮できるんです」

「DTPがないから、ですか?」

「それもあるんですが、仮に同じ工数がかかったとしても、期間を短縮できるしくみになっているんです」
丸山は続けた。

「我々が使っているE社の翻訳支援ソフトは、電子ファイル単位で翻訳を行っています。したがって、1つのファイルがFIXすれば、そのファイルは翻訳を進められるんですね。

Wordの場合は、ある程度大きな塊で1つの電子ファイルになりますので、すべての内容が固まるまでに時間がかかりますが、DITAではもっと細かく部品化された単位でファイルになっているんです。

ですから、日本語版が完成した部品からどんどん翻訳を進めることができます。
これによって他言語へのリードタイムがだいぶ短縮されるわけです」

「なるほど、FIXした部品から翻訳に入れるから、他の部分が確定していなくても待たなくていいわけですね。部品化とはそういうメリットもあるものなのか……」

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